TOPコラム再生医療のセカンドオピニオンとは?相談先の選び方と準備するもの

再生医療のセカンドオピニオンとは?相談先の選び方と準備するもの

再生医療をすすめられたとき、別の医師の意見も聞いておきたいと考える方は少なくありません。ただ、セカンドオピニオンという言葉が何を指すのかは、意外と知られていないのです。

国立がん研究センターは、セカンドオピニオンを「現在診療を受けている担当医とは別の医師に求める助言」と説明しています。医師が検査データや画像データなどの診療情報を見て、第三者として意見を述べる場であり、診察や検査、治療は行いません。持っていく資料がなければ成り立たない仕組みなのです。

ここが再生医療では行き違いのもとになります。意見を聞きたい方の多くは、まだ検査データを持っていないか、別のクリニックの提案書だけを手にしている段階だからです。この記事では、相談したい内容ごとにどこへ行けばよいのかを整理し、準備するものと当日の進め方までを書きます。動き出す前の地図としてお読みください。

この記事の監修者

Riyoメディカルクリニック 院長 上利理代

上利 理代(あがり まさよ)

Riyoメディカルクリニック 院長
再生医療医/統合医療医/放射線治療専門医/日本スポーツ協会公認スポーツドクター

高知医科大学(現・高知大学医学部)を卒業後、岡山大学放射線科に入局。放射線治療専門医として、がん治療の臨床に長年携わる。在宅医療・統合医療の現場を経て、発症を未然に防ぐ医療の実現を目指し、2022年7月にRiyoメディカルクリニックを開院。「病気を診るだけでなく患者様を診る」という姿勢のもと、幹細胞治療、高活性化NK細胞療法、エクソソーム(幹細胞培養上清液)を統合的に組み合わせた診療を提供している。

 

セカンドオピニオンは診察でも転院でもない

まず、この制度が何をする場なのかをそろえておきましょう。国立がん研究センターの説明では、セカンドオピニオンは現在の担当医のもとで治療を受けることを前提として利用するものであり、転院することとは違います。

できるのは、医師が診療情報を見て診断や治療方針について意見を述べたり、情報を伝えたりすることです。逆にできないこととして、診察・検査・治療を行わないことが明記されています。その場で新しい検査が組まれることも、治療が始まることもありません。

意見を聞いた結果、相談した医療機関で治療を受けたいと考えることはあるでしょう。その場合は転院が可能かどうかの確認を含めて、別の手続きが必要になります。セカンドオピニオンを受けた流れでそのまま移れるわけではないのです。

費用の扱いも押さえておいてください。セカンドオピニオンの受診に必要な費用は、公的医療保険制度が適用されない自由診療扱いで全額が自己負担になります。東京都がんポータルサイトが示す都内の病院の目安は、30分あたり11,000円から33,000円ほどです。金額は医療機関ごとに違いますので、申し込む前に確認しましょう。

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相談したい内容によって行き先が変わる

再生医療について意見を求めたい場面を、大きく3つに分けてみましょう。どれにあたるかで、行くべき場所も持っていくものも変わります。

1つ目は、いま治療を受けている病気があり、担当医が示した方針そのものについて別の医師の意見を聞きたい場面です。これが本来のセカンドオピニオンにあたります。担当医に紹介状と検査結果を用意してもらい、セカンドオピニオン外来のある医療機関へ申し込みましょう。

2つ目は、自由診療のクリニックで再生医療を提案され、その内容が妥当かどうかを確かめたい場面です。この場合、厳密にはセカンドオピニオンというより、別の医療機関への相談に近い形になります。それでも、提案された治療計画の書面や見積書、手元にある検査結果を持参する点は変わりません。何も持たずに行くと、一般論しか聞けずに終わってしまいます。

3つ目は、そもそも誰に聞けばよいのか分からない、あるいは担当医に切り出しにくいという場面です。ここは医療機関ではなく、公的な相談窓口が受け皿になります。次の章で詳しく取り上げましょう。

自分がどれにあたるのかを先に決めてください。行き先を間違えると、時間と費用を使ったのに知りたいことが聞けないという結果になりかねません。

 

準備するものと当日までの進め方

国立がん研究センターは、受診までの流れを段階に分けて示しています。順番に見ていきましょう。

最初にやることは、いまの説明を自分の言葉で整理する作業です。診断名、病状、進行の程度、すすめられている治療法とその理由を書き出してください。ここが曖昧なままだと、何について意見を求めたいのかが相手に伝わりません。

次に相談先を決めます。セカンドオピニオン外来を設けている医療機関を探し、受診方法や費用、必要な書類を問い合わせておきましょう。再生医療について聞きたい場合は、その医療機関が再生医療を扱っているかどうかも先に確かめてください。

そして資料を用意します。必要なのは紹介状(診療情報提供書)と、これまでの検査結果のデータです。血液検査や病理検査の記録に加えて、CTやMRIなどの画像データもディスクの形で受け取っておきましょう。これらは担当医に相談して準備してもらうものですから、思い立ってすぐ受けられるわけではありません。

当日は、聞きたいことをメモにして持っていってください。信頼できる方に同行してもらうことも国立がん研究センターがすすめています。1人で聞くと、あとから内容を思い出せなくなりがちだからです。

最後に、受けた意見を担当医へ戻してください。結果を報告したうえで、これからの治療方針をもう一度話し合う流れになります。ここまでやって、はじめてセカンドオピニオンが完結すると考えましょう。

 

担当医に切り出しにくいときの相談先

意見を聞きたいけれど担当医に言い出しにくい、という声は珍しくありません。その場合に使えるのが、がん相談支援センターです。

国立がん研究センターによると、がん相談支援センターは全国のがん診療連携拠点病院や小児がん拠点病院、地域がん診療病院に設置されています。がんについて詳しい看護師や、生活全般の相談ができるソーシャルワーカーなどが相談員として対応する窓口です。

利用のしかたで押さえておきたい点を3つ挙げましょう。まず、どなたでも無料で利用できます。その病院に通っていない地域の方でも使えるのです。そして匿名での相談が可能で、相談したことが本人の同意なしに担当医や病院のスタッフに知られることはありません。

ここでは、住んでいる地域でセカンドオピニオンを受けられる病院や、各病院の専門領域についての情報も得られます。担当医への切り出し方に迷っているなら、まずこの窓口に相談してみるのがよいでしょう。病院を探す段階から付き合ってもらえる場所だと考えてください。

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セカンドオピニオンで解決しないこと

期待しすぎると空振りに終わる部分もありますので、限界のほうも書いておきます。

第1に、意見が一致したからといって効果が保証されるわけではありません。特に再生医療のなかには、効果が科学的に証明されていない段階の治療も含まれています。2人の医師が同じ見方をしたという事実は、判断材料が1つ増えたということであって、有効性の裏づけとは別の話なのです。

第2に、意見が食い違うこともあります。そうなると迷いが深まったように感じるかもしれません。ただ、見解が分かれるという事実そのものが、その治療が確立していないことを示す情報になります。分かれた理由を尋ねてみてください。

第3に、資料がなければ踏み込んだ意見は得られません。診察も検査も行わない場ですから、医師が判断に使えるのは持ち込まれた情報だけです。紹介状も検査データもない状態で行けば、一般的な説明を受けて終わります。

第4に、費用や通いやすさといった条件は、医学的な意見の対象になりにくい部分です。総額や通院回数の相談は、実際に治療を提供する医療機関のカウンセリングで行うほうが早いでしょう。

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よくある質問

再生医療でもセカンドオピニオンは受けられるのか

受けられます。ただし制度としてのセカンドオピニオンは、担当医がいる状態で別の医師に意見を求める仕組みです。まだどこにもかかっていない段階なら、初回の相談として医療機関のカウンセリングを申し込むほうが実情に合います。

 

紹介状がなくても相談できるのか

医療機関によりますが、紹介状と検査データがなければ踏み込んだ意見は得られません。国立がん研究センターも、これらを担当医に用意してもらうよう案内しています。自由診療で提案を受けている段階なら、治療計画の書面と見積書を持参してください。

 

セカンドオピニオンを受けると担当医との関係が悪くなるのか

別の医師の意見を聞くことは、患者側に認められた行動です。切り出し方に迷う場合は、がん相談支援センターや担当医以外の看護師などに相談できます。無料かつ匿名で使えますので、遠慮なく頼ってみましょう。

 

費用はどれくらいかかるのか

自由診療扱いのため全額が自己負担となり、金額は医療機関ごとに違うのです。東京都がんポータルサイトでは、都内の病院で30分あたり11,000円から33,000円ほどが目安として示されています。申し込むときに必ず確認してください。

 

セカンドオピニオンを受けたあとは何をすればよいのか

結果を担当医に報告し、これからの治療方針をもう一度話し合います。相談先で治療を受けたい場合は、転院が可能かどうかの確認を含めて別の手続きが必要になるのです。

 

意見が食い違ったときはどう考えればよいのか

どちらかが誤っているとは限りません。見解が分かれること自体が、その治療の位置づけを示す情報になります。分かれた理由を両方の医師に尋ね、判断材料をそろえてから決めましょう。

 

再生医療のご相談はRiyoメディカルクリニックへ

Riyoメディカルクリニックには、セカンドオピニオン外来があります。60分11,000円でご相談を承っておりますので、他院で提案された内容について意見を聞きたい場合にご利用ください。お手元にある検査結果や治療計画の書面をお持ちいただくと、話はより具体的になるはずです。

判断の材料として、体制についてもお伝えしておきます。当クリニックは厚生労働省に第2種再生医療(幹細胞治療)および第3種再生医療(高活性化NK細胞療法/計画番号:PC5240046)の提供計画が受理された医療機関であり、院内にCPC(細胞培養加工施設)を完備しています。施設番号はFC5240026です。細胞の採取から培養、品質検査、投与までを院内で一貫して管理しており、培養は専門臨床培養士が担当します。

院長の上利 理代(あがり まさよ)は、放射線治療専門医としてがん治療の臨床に長年携わった医師です。統合医療の視点も取り入れており、標準治療の経験を持つ医師に相談したいという方のお役に立てるでしょう。

立地はJR東西線の北新地駅の東出口からすぐで、JR大阪駅から徒歩約5分の大阪駅前第2ビル2階にあります。診療は火曜・水曜・金曜・土曜の10時から17時まで、第1・第3・第5月曜は10時から16時までです。完全予約制ですので、電話またはWeb予約でお申し込みください。

WEB予約はこちらから

 

参考文献

1. 国立がん研究センター がん情報サービス「セカンドオピニオン」
https://ganjoho.jp/public/dia_tre/dia_tre_diagnosis/second_opinion.html

2. 国立がん研究センター がん情報サービス「『がん相談支援センター』とは」
https://ganjoho.jp/public/institution/consultation/cisc/cisc.html

3. 東京都がんポータルサイト「セカンドオピニオン」
https://www.gan-portal.metro.tokyo.lg.jp/treat/second-opinion.html

4. 厚生労働省「再生医療等提供計画の提出等について(概要)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/saisei_iryou/plan.html

 

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