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ADCが効果的に働く鍵を握る 抗体依存性細胞障害機構(ADCC)

前回、抗体薬物複合体(ADCという 魔法の弾丸になりえるかも?の

薬剤についてお話ししました

 

では、この夢のような薬剤が、より体内で効果的に働くための鍵について触れたいと思います

 

がん治療において重要な役割を果たす免疫メカニズムとして

ADCC(抗体依存性細胞障害機構)があります

  1. ADCCAntibody-dependent cellular cytotoxicity)抗体依存性細胞障害
    免疫系が標的細胞を認識し破壊するメカニズムです
    特定の抗体が、標的細胞(がん細胞)表面に存在する抗体に結合した後に発生します
  2. 標的細胞がもつ抗体の一部(Fc領域)がエフェクター細胞を活性化させる
    ADC(抗体薬物複合体)から抗体が外れた際に、
    エフェクター細胞がもつFc受容体に作用して活性化させます
  3. エフェクター細胞とは
    おもにNK細胞とマクロファージといった、人間の自然免疫を司る細胞です
    免疫系において、非常に重要な役割を果たします
    これらの細胞は、異物や異常細胞をいち早く 直接に攻撃することで
    生体を守ります

    ADC(抗体薬物複合体)が標的細胞に到達することで、エフェクター細胞が活性化される
    つまりは、自然免疫も活性化されるという仕組みです

  4. エフェクター細胞の活性化NK細胞活性化)
    鍵となるエフェクター細胞のうち、最も重要性が高い細胞が
    NK細胞です
    特に ウイルス感染細胞や がん細胞を素早く正確に認知して
    それらを排除する高い能力を持っています

NK細胞にある活性化受容体にウイルス感染細胞やがん細胞特有のリガンドが結合すると

すぐに NK細胞の攻撃機能が促進されます

 

活性化受容体の信号は 細胞内シグナル伝達経路を介して指令が走り

細胞傷害性分子放出·サイトカイン産生が促進されます

 

 

と同時に、抑制受容体が正常細胞と結合することで

正常細胞への攻撃は抑制され、異常細胞のみが排除されます

 

このNK細胞のもつ

強力かつ精度の高い活性化機構と抑制機構がうまく働いて

正常細胞を攻撃することなく

正常ではない細胞 つまりウイルス感染細胞や 癌細胞 などを

一斉に排除する方向に働きます

 

健康体の場合においても

何かしら 問題が生じた生体においても

 

NK細胞の適切な活性化と制御により、

ウイルス感染やがん細胞に対する効果的な免疫応答が可能となり、

生体の健康が維持されるのです

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