分子標的薬と 免疫チェックポイント阻害薬
癌の治療薬として
①殺細胞性抗がん剤 ②分子標的薬 ③免疫チェックポイント阻害剤 の3種類があります
この3種類の薬剤を、いかに効果的に投与するかが重要です
最近ではどの名称も普通に耳にしていると思いますが、簡単に解説します
- 殺細胞性抗がん剤
従来からある抗がん剤です
全ての細胞の分裂および増殖過程を傷害することで、抗がん作用を期待します
非常に強い細胞傷害力があるものの、正常細胞へのダメージも強いことは皆さんご存知の通りです
- 分子標的薬
もっとも効果的にがんを制御できると思われる薬剤です
がん細胞の増殖や生存に関わる特定の分子や遺伝子異常を狙って作用します
従来の抗がん剤に比べて、がん細胞の活発な活動を制御できる期間がながく、治療によるコントロールが長期にわたって可能となる場合があります
2~3倍の期間にわたり、がん細胞の活動を抑えるとの報告もあります
ただし、分子異常や遺伝子異常がない場合は、まったく効果が期待できません
- 免疫チェックポイント阻害薬
私たちの免疫チェックポイントでは、PD-1とPD-L1、CTLA-4などの分子が働いています
PD-1は、免疫を司る(がんを攻撃する)リンパ球にある分子です
PD-L1は、全身に存在しています
つまり、PD-1とPD-L1が全身の至る所で結合することで、がんを攻撃するリンパ球を眠らせてしまいます
この両者の結合をブロックする(阻害する)ことで、リンパ球が眠るのを防ぎ、患者自身の免疫系を活性化させます

比較的、身体にやさしいと言われている分子標的薬と免疫チェックポイント阻害薬は、
両者ともに癌細胞を狙って攻撃するところが共通点です
一方で、分子標的薬は「がんの弱点」を直接攻撃するのに対し、
免疫チェックポイント阻害薬は、免疫細胞のブレーキを外すことで、
間接的に癌細胞を攻撃する点が異なります
上記の薬剤は もし分子異常や遺伝子異常があれば、分子標的薬が優先して使用されます
免疫チェックポイント阻害薬は、分子標的薬が適応外の場合やがんの免疫回避(免疫寛容)が強い場合に使用されます
がんに対して、薬物治療を受けることになった際に
最適な薬剤が選択されれば
有害事象(副作用)は抑えられ
効果は最大限に高まる可能性があります
こういった標準治療の良い点を取り入れながら
ご自身の体の免疫状態や癌の状態もよく考えて
よりよい治療選択ができるように
皆さんと一緒に考えていきたいと思っています
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