

医師になった私① 読影研修
2000年4月 晴れて医師になった私は
岡山大学病院放射線科 で研修を開始しました
どの科もそうですが、内部はかなり多岐にわたります
「放射線科」も、研修すべきことが山ほどありました
当時は大きくわけて
- 読影グループ
- IVRグループ(Interventional Radiology)
- 治療グループ
- 核医学検査グループ
がありました
新人は、どこかのグループ所属で研修開始しますが、
どこに属そうとも、基本中の基本が 画像読影にあります
どのグループの研修中であろうと、
毎日、読影の勉強と新人ならではの作業があります
毎日毎日
湧き水のようにどんどん上がってくる画像検査フィルムを放射線科医が読影し
所見(ここがわるい これが疑わしいなど)を記載し
オーダーを出した各科に返却します
今では全てモニター上でデータ化された画像を診ることが出来ますが
当時は、フィルムだったので、
「読影室」の壁一面にシャーカステンと言われる蛍光版が設置されていました
そこに、患者さんの画像フィルムを
「カン!カン!カン!カン!」
と差し込んで、一枚一枚の画像を確認します
(先輩Drを真似して 勢いだけでやると 全く差し込めずもたもたしてしまいます)
先輩Drはフィルムを差し込みながら、同時に目は画像をしっかりと捉えており
異常な個所を見つけています
差し終わるころには、すでに頭の中にかなりの情報がある様子でした
(その後ろ姿は カッコいい!! カッコいいんです!!)
大学病院では、何かしらの病変がある方がほとんどでしたが
その異常所見から予想される病態と
患者さんの病歴や 血液データと 総合的に考慮して
可能性の高いものから表記していきます
時には、次に行うべき検査なども併せて表記します
読影室で私たちが目にしているのは画像ですが、
その向こうの患者さんが見えている
そんな読影医を目指して毎日勉強しました
読影業務の中で、特に難しいのは
「ない」ことの証明でした
「ある」ものを「ある」と指摘することよりも
「ない」ことを「ない」と表記することの重要性と難しさを教えられました
かなり忙しい毎日の読影業務の中で
先輩Drは新人たちの教育や 後輩Drの迷った症例などを確認したり
他科とのカンファレンスに必ず出向いて症例検討をしていました
まさに縁の下の力持ちのような毎日の業務でしたが
これが全ての患者さんの今後に影響するのだということを叩き込まれる、
そんな研修でした

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