腫瘍微小環境 細胞性成分
こんにちは あがりです
8月に入りました
夏と言えば 全国高校野球選手権大会🥎
甲子園近辺がぐっと賑やかになります
選手も スタンドで応援する皆さんも 会場関係者も
どうか体調管理して無事に 走り抜けてください
悔いのない夏を・・・・
さて今回は、第82・84回のお話の続きです
がんは特殊な生態系(腫瘍微小環境)をもっています
その腫瘍微小環境は ①非細胞性の成分 と ②細胞性の成分とからなり
今回は 細胞性成分のお話です
② 細胞性成分 ::腫瘍微小環境を支配する細胞たち
腫瘍微小環境を支配する細胞の主なものは
- CAF:がん関連線維芽細胞
- TAM:腫瘍関連マクロファージ
- 血管・免疫細胞 などが挙げられます
- CAF:がん関連線維芽細胞
最も多い細胞集団です
もともとは傷を治す役割だったものが、
サイトカインなどの刺激を受けて、変性したものです
CAFは、がん細胞を会話しながら がんの進行と転移を後押しします
たとえば、、、
がんを硬く硬くして物理的なバリケードを誘導するmyCAF
免疫抑制性サイトカインを大量に分泌して免疫抑制系細胞を誘導するiCAF
不完全な抗原提示によって、免疫細胞を無反応化させるapCAF
もともと私たちの味方だった細胞が がんの分泌物で変性してしまって
がんを守る状況を作ってしまうんです
なんて悪いの??!!!そう思います⚡
- TAM:腫瘍関連マクロファージ
寝返るボディーガードという異名を持ちます
マクロファージは状況に応じて性格を変えて存在します
M1:抗腫瘍性のはたらき
M2:がんを助けるはたらき
同じ細胞が 状況によって 人体を守るものから
がんの味方をし始めるのです
がん組織は 低酸素状態であることが分かっていますが
低酸素状態であること がん細胞からの分泌物でマクロファージは
M2型へと偏っていきます
さらに困ったことに M2型のTAMは「免疫のブレーキ因子」であるPD-L1を
提示することで細胞障害性T細胞を疲弊させて 免疫抑制状態へ導きます
加えて、周囲に異常血管を新しく作らせることで 転移を強力に後押しします
これも、癌があることで、癌にとって居心地のいい免疫状態へ導かれるのです
- 血管・免疫細胞
急速に増えるがん組織は、大量の栄養と酸素が必要です
そこで急ピッチで新しい栄養血管が作られます
突貫工事で出来上がった血管は 質的に不完全なので 漏れやすい構造をしています
また、正常組織との結合が不完全です
こういった理由で、薬ががん組織に到達しにくい構造になっています
さらに、がん組織を攻撃するために大量の免疫細胞が入り込んできます
免疫細胞をも 無力化する巧妙な仕組みも備えており、自身の免疫を働かない状態へと導きます
「免疫逃避」「免疫寛容」こういった、癌がいても 自身の免疫が攻撃できない状態へと
導かれてしまいます
がん ができる これも 免疫の問題があります
がん が出来てしまったら 今度は がん自身が
がん にとって都合のいい環境に作り替えてしまうのです
なので
「がん細胞を叩く」治療ではなく
「がんを取り巻く環境を作り替える」治療が必要です
そう思うと 「打つ手は無限」であるし
「とるべき手段は きちんとある」
それが、いまの癌治療です

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