TOP上利院長の気ままにRecipe腫瘍微小環境(TME)って 何??

腫瘍微小環境(TME)って 何??

こんにちは あがりです

今日は、がん細胞をとりまく環境 「腫瘍微小環境」 についてです

癌は単に「癌細胞が大暴走して増えた」だけの病気ではありません

 

がんは

腫瘍組織やその周囲に混在する正常組織

免疫細胞をはじめとする様々な細胞

非細胞成分から構成される、ひとつの「生態系」

と捉えます

 

この、腫瘍の進行に大きな役割を果たす生態系を「腫瘍微小環境」といいます

CTL(細胞傷害性T細胞)Treg(制御性T細胞)樹状細胞MDSC(骨髄由来抑制細胞)腫瘍細胞NK細胞線維芽細胞周皮細胞 血小板好酸球顆粒球肥満細胞B細胞マクロファージCTL(細胞傷害性T細胞)Treg(制御性T細胞)樹状細胞MDSC(骨髄由来抑制細胞)腫瘍細胞NK細胞線維芽細胞周皮細胞 血小板好酸球顆粒球肥満細胞B細胞マクロファージ

出典:腫瘍微小環境 | ロシュ・ダイアグノスティックス

 

 

がん細胞は、この生態系を自分に都合のいいように作り替えることで

薬や免疫細胞から身を守っています

 

腫瘍微小環境を変化させることで

物理的・代謝的・免疫的に 何重にもブロック しています

がん細胞は この腫瘍微小環境という生態系に守られているので

がん細胞のみに攻撃を行う治療は 効果が表れにくい ということです

治療抵抗性 という現象が起こるのは このためです

「間質」とは

臓器の中で 本来の働きを持つ細胞以外の隙間を埋める組織をさします

線維芽細胞・血管・免疫細胞・コラーゲン など全てが含まれます

 

がんでは、この隙間を埋める組織さえも 

がん細胞の味方をするように変えられてしまう これがTMEの考え方です

 

最新の治療は

このTMEを解体したり、再プログラムしたりして

免疫の効きにくい腫瘍(Cold腫瘍)を

免疫の効きやすい腫瘍(Hot腫瘍)へと変化させることを目指しています

 

簡単にまとめると

 

TMEの正体は

  がん細胞+線維芽細胞(CAF)+マクロファージ(TAM)

+異常な血管+コラーゲンがつくる動的なネットワーク

 

物理的な壁

  線維化が急速に起こることで、薬と免疫細胞の侵入を阻む

 

代謝の壁

  低酸素状態 乳酸の蓄積 アデノシンの存在 が免疫細胞を無力化する

 

これらを打破することが

現在の癌治療の目標です

 

次回から すこしだけ詳しく解説していきます

 

あがりまさよ 記事一覧へ

当クリニックは完全予約制です。
ご予約は前日までにお願いいたします。当日予約をご希望の場合は、お電話にてご相談下さい。また、ご予約後のキャンセル・変更は早目にお知らせ下さい。

※予約の状況により、ご希望に添えない場合もございます。何卒ご了承くださいませ。